療養費不正受給など横行で柔道整復師の処分急増 大阪

産経 msn 2009.6.22

2009.6.22 22:53

整骨院や接骨院に勤務する柔道整復師に不正受給や名義貸しが発覚し、療養費の保険申請業務ができなくなる「中止処分」を受けるケースが大阪府内で急増していることが22日、分かった。中止処分は今年3月までの3年間で11人だったが、4月以降で5人にのぼった。奈良産業大(奈良県三郷町)硬式野球部をめぐる療養費詐欺事件などで柔整師の不正が明らかになっているが、府は「氷山の一角にすぎない」としている。

柔整師は、骨折や脱臼、ねんざなどを施術した際にかかった療養費について、患者から一部負担金を受け取り、残りは健保などに請求する。療養費の架空請求や名義貸しなど悪質な不正が発覚した場合、健保などへの申請業務が5年間にわたってできなくなる中止処分を各厚生局と都道府県から受ける。

府国民健康保険課によると、府内での中止処分は16、17年度はゼロだったが、18年度は2人、19年度は5人、20年度は4人と増加傾向にあった。

さらに21年度に入ると、前年度に処分を前提として実施された4件の「監査」について、すべて中止処分が出された。加えて、奈良産業大硬式野球部の療養費詐欺事件に絡んで、名義貸ししたとして、柔道整復師法違反容疑で書類送検される見通しの大阪市港区の柔整師も4月22日付で処分され、すでに5人に上っている。

さらに別の整骨院に名義貸しをしたとして、今年2月に逮捕された大阪市西淀川区の男(31)など、柔整師4人についても監査が実施されており、府などは近く、処分する方針。

全国的にみても大阪での不正発覚は多い。厚生労働省によると、19年度の全国の中止処分16件のうち、大阪府は東京都と並んでトップの5件。大阪府を除く近畿1府4県で過去3年間に中止処分を受けたのは、奈良産業大硬式野球部元監督らの療養費詐欺事件があった奈良県の3人だけだった。

マッサージは保険適用外だが、保険申請時にねんざや打撲の施術に捏造(ねつぞう)する手口が横行しているという。府は不正受給していた柔整師に対し、中止処分や監査に至らないケースも含め、年間20~40件も行政指導している。

府の担当者は「患者側の目が厳しくなって不正の発見が増えた」と指摘している。

府内の柔整師約5000人の4割弱が加盟する府柔道整復師会は「会員に処分者はいない」としつつも、「異業種からの新規参入などで、モラルの低下が起こっているのではないか。ここ数年、養成校の乱立で柔整師が急増していることも、資質の悪化を招くという点で懸念している」とコメントしている。


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Last-modified: 2009-08-23 (日) 15:07:26 (3010d)