医療と医療費 †

医療を論じる場合、医療には必ず医療費という問題が付随することを忘れてはいけません。医療はタダではありません。ですから医療を論じる場合には、医療費について同時に論じなければ解決には結びつかないのです。

医療の質を高めるには、また医療に安全性を求めるならば、医療の質や安全性はタダでは確保できないのです。医療事故の防止、医療の安全性にも費用がかかるのです。

ホテルの快適性や、自動車の安全性がその値段とほぼ比例するように、医療の質、医療の快適性、医療の安全性にも、それを支える医療費が必要なのです。

この単純な理屈を忘れ、医療の議論に時間をかけても的はずれの結論にしかなりません。現在の医療を考える上で最も大切なことは、医療を支える医療費の議論です。良い医療を求めるならば、あるいは安全な医療を求めるならば、それにともなう国民医療費をどうするかの議論が必須条件になります。医療費は天から降ってくるものではありません。誰かが負担しなければいけないのです。その負担が個人なのか、保険者なのか、国なのか、その負担の総額と割合を真剣に議論すべきです。

医療を行う側には人道主義、献身的精神、ボランティア精神が必要です。医療の現場で働いている者はこの医療精神を持ち、また医療という職業に誇りを持っています。医療従事者は患者さんのためなら自己犠牲も当然と考えています。しかし患者さんのために尽くそうとするナイチンゲール精神、医道精神も、この医療の現状を前に限界を迎えようとしています。


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Last-modified: 2008-09-10 (水) 13:52:50 (3356d)