国民医療費の負担 †

わたしたちの医療費は、誰がどのように負担すべきでしょうか。昭和 55 年に国は医療費の 30% を国庫から出していました。しかし平成 10 年には 24% に減額しています。この減額された金額は 1 兆 5000 億円になります。老人が増えれば医療費が増え、医学が進歩すれば医療費は増えます。これは当然のことで「医療費の自然増」といわれています。しかし政府は国庫からの医療費をさらに減額しようとしています。まったくひどい医療政策といえます。結局は家計の負担(自己負担)が増えることになりました。

また政府は国民医療費を減らす手段として、病院や医院などに支払う診察料金、すなわち診療報酬を減額する政策を実行しました。たとえば風邪の治療費が 1000 円であるとしたら、それを 500 円にすれば医療費は半額になるという理屈です。小泉首相は「三方一両損」という言葉を使いましたが、損をしたのは患者さんと医療機関であって、医療費負担を減らした国は得をしているのです。

現在、すべての治療費や検査の値段は国が決めています。ですから診察料金 ( 診療報酬 ) を下げて医療費を安くすることが可能なのです。しかしそれでは患者さんが満足する医療は提供できません。医療費を下げれば病院や診療所の収入が減り、看護師や医師の数を減らさなければ倒産になります。そうなれば医療サービス、医療の安全性は当然低下します。つまり良い医療の提供は不可能になるのです。

もし子供が病気になったら、親は子供の治療を何よりも優先させます。子供をそのままにして遊んでいる親はいません。このように家庭では医療が何よりも優先します。しかし政府の考えは違います。医療も経済と同じと考え、経済が低迷していることを理由に、国民医療費を抑制しています。国の政策には、医療を何よりも優先するという家庭的感覚がないのです。国民の健康や福祉はどうでもよいと思っているのです

医療費の国庫負担は 18 年で 6% 引き下げられた †

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Last-modified: 2008-09-10 (水) 13:52:52 (3358d)