日本の医療財政事情 †

次に国民医療費の総額ですが、平成 13 年度の国民医療費は 30.9 兆円で、図に示したように国民医療費は本人負担、保険者の負担、国庫の負担で成り立っています。そして政府は国庫から出している約 10 兆円の医療費負担を減額するために、平成 14 年に患者の本人負担を増やしました。

政府は自己責任という言葉を用いて患者負担増に成功したのです。しかし病気に自己責任などは存在しません。患者さんは病気になると必ず言います。なぜ病気になったのか、なぜ癌になったのか、なぜ肺炎になったのか。このように病気に因果関係を求めますが、因果関係が明確な病気はむしろまれです。政府が病気に自己責任という言葉を用いたのは、医療費の自己負担増を成功させるため、不摂生が原因のひとつである糖尿病のイメージをすべての病気に当てはめ、病気を個人の責任に転嫁させるためのイメージ戦略だったのです。この自己責任という政府の言葉には社会保障という考えが完全に欠如しています。

国民医療費 ( 平成 11 年 ) †

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Last-modified: 2008-09-10 (水) 13:52:53 (3356d)