*はじめに [#n4cf3b15]

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川崎市立川崎病院 鈴木厚

日本の経済は停滞したまま、大変な不況が 15 年間続いています。この 15 年という期間は、たとえて言うならば満州事変から終戦までが 15 年、また真珠湾攻撃から終戦までが 4 年弱ですから、この不況の 15 年がいかに長い期間であるかが分かると思います。

バブルの時代に、日本はジャパン・アズ・ナンバーワン ( 日本が一番 ) とおだてられ、そのおごりの反動として世界中からジャパン・バッシング ( 日本叩き ) を受けました。そしてバブルがはじけ、日本は次第に弱体化し、国際感覚を持たない日本は国際社会からジャパン・パッシング ( 日本無視 ) され、そして最近ではジャパン・アズ・ナッシング ( 何もない日本 ) と言われる始末です。

日本の経済はダメ、教育もダメ、政治もダメ、そして医療も医療事故の多発のせいか評判が良くありません。医療の評判が良くないのは大きな問題です。と言うのは、医療にとって最も大切な「患者と医師の信頼関係」が損なわれるからです。この医療の基本ともいえる「患者と医師の信頼関係」が損なわれれば、医療そのものが成り立たないのです。

最近、どうして医療事故が多発し、医療の評判が悪いのでしょうか、あるいはどうして日本の医療は悪く見えるのでしょうか。そしてその改善策はあるのでしょうか。国民を幸せにするための日本の医療、国民の生命を守るための日本の医療をどうするのか、真剣に考えなければなりません。

若くて元気なときには、医療の重要性をなかなか実感できません。病気や死を他人事と思っています。しかし誰でも年をとり、そして誰でも病気になります。この身近で現実的な問題を前に、私たちにとって良い医療、良い社会を築くためにどうすればよいのか。本文がその議論のきっかけになればと思います。

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