誰が医療費を負担するか

日米の予算の支出の部分について比べてみました。アメリカはイラク戦争を行ったので軍事大国のイメージがありますが、アメリカの軍事費は国家予算の 18% 約 35 兆円です。いっぽう日本の防衛費は 6% 約 5 兆円です。両者を比較すると確かにアメリカは軍事大国といえます。しかし日本の社会保障は 20% で、そのうちの 6 割が医療費であるのに比べ、アメリカの社会保障に関するものはメディケイド ( 低所得者医療補助金 ) やメディケア ( 高齢者医療補助 ) を含めると福祉、医療の予算は国家予算の 52% になります。つまりアメリカは軍事大国というよりも福祉大国なのです。それに比べて日本は残念ながら福祉小国なのです。

医療費というものは、本人が負担するか、保険者が負担するか、国が負担するかの 3 つしかありません。問題はその負担の割合なのです。高額医療で最悪なアメリカでさえ、政府は福祉、医療にこれだけの金を出しています。ですからわずかばかりの国の医療費負担をさらに減額する日本の政策は根本的に間違っているのです。

医療の質は医療費に比例します。言い方を変えれば医療の質は人件費に比例するのです。しかし誰もそのことを言いません。医療改革、医療改正という美名に騙され、医療費負担の問題を意識的に避け、患者や医療従事者のみに負担を強いる政策は医療改悪なのです。

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